母の成長
先日母とお茶を飲んでいて、私が「ケンシンがね~。こんなこと言うのよ・・・」とオットのことを愚痴りそうになった時、母は顔色を変えて言った。
「人のことをどうこういっちゃあ駄目よ。」
そして続けた。
「悪口を言わないのは当たり前なんだけどね。噂話も駄目よ。そして、噂話の輪の中に立っていても駄目なの。もしも、胸に溜まるものがあったら、全然関係のないところで話さなきゃ・・・まわりまわってそういうのは伝わるものだからね。」
そんな母に驚いて
「どうしたの?70を前にして気がついた???」
私は笑ってしまった。だって、里帰りすれば、つもり積もる母の胸のうちを聞くのが私の親孝行の一つで、辛いながらもそれに耐えてきたからだ。その分、私もかなりこぼしてきたけれど。
母は照れくさそうに、すこし頬を赤くしながら白状した。
「実はこれは、ゆう兄ちゃん(私の兄)から教えてもらったの。彼は絶対に私の世間話を聞かないし、それが不快だと言うからね。実際、ゆう兄ちゃんは絶対に人の悪口を言わないし、そういう話には加わらないでしょ。交際範囲が広いから、そこから良いことを学んできたのね。」
そうして、母と娘は脱世間話宣言を交わしたのだった。
これが実際に、実行することが難しいのだ。でも、行動に移せない知識はなんの価値もない。やるしかない。
ふと気がつく。
ゆう兄もだけど、亡き父も、そして愛するオットも絶対に悪口を言わない人だ。
素晴らしい人達に囲まれて、私は暮らしていることに気づく。
感謝。
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